ヘンプとは

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ネパールのヘンプ製品の特徴、お手入れ・使用方法など

ナチュラルな風合いが魅力の布地、「ヘンプ」（麻）。

この素材の持つ力強さとやさしさは、原産国ネパールの風土から生まれたオリジナル繊維ならではの特徴でもあります。
ヘンプは産業用として、今や各国でその可能性が追求されて様々な製品に生まれ変わっています。

その特徴は栽培がしやすいこと、ヘンプの部位それぞれに適した多様な用途のある万能素材であるということ。そして何より、地球に暮らしている誰もが求めているやさしさがあるということです。

どこでも、どんな時でも丈夫に育つヘンプ

ヘンプは頼もしい植物です。

・害虫がつきにくいので、農薬、化学肥料を使わず栽培が可能です。
・成長が早い。３カ月で約３ｍに生長するアサ科の一年草です。
・気候帯に関らず、不良土でも育ってくれます。
・痩せた土地を改良してくれる。栽培時に多量の水を必要としません。

ネパールの高山地帯に限らず、首都カトマンズ盆地内の草むらでほったらかしでも茂っているヘンプや、庭先で栽培されているヘンプも見られます。ヘンプはどんな環境でも力強く育っていく、さながら雑草のようなたくましい植物です。

ヘンプの活用法

ヘンプは、衣料品をはじめ、食品、化粧品、紙や断熱材、建築材料、医療品、ボタン、ストロー、家具などなど非常に様々な用途に使われています。

・日本最古の紙の原料はヘンプです
現代の紙の原料は木材が主流ですが、原料をヘンプに変えることによって二酸化炭素の吸収源である森林の伐採を減少し、温暖化防止への足掛かりとなります。
　
・相撲の横綱の化粧回しや神社の締め縄など、日本古来から縁のある素材です。

・蕎麦に振りかける七味唐辛子に使われています。
七味の中の一味は、実はヘンプの種だったんですね。植物の先端に出来る種の部分を使っています。

・自然素材を使った健康住宅では、空気を浄化する働きがあるヘンプを使って、断熱防音材として活用されています。

・海外では、ヘンプに含まれている薬効成分を活用して、難病治療に役立ています。

・ヘンプの幹の特性を活かしたストローは、ネパールのレストランでも活用されています。

ヘンプ繊維の特徴

無垢なヘンプ糸や色付けされた糸を使ったり、ほかの素材糸や布と組み合わせたりして、ヘンプ繊維の特徴を生かした様々な製品が作られています。

ヘンプの糸で作られたバッグ、小物、帽子などは、ワイルドさと可愛らしさを兼ね備え、男女ともに好まれる商品として人気があります。

繊維の特徴など知っておくと、取り扱い時に参考になるので、いくつか紹介しておきましょう。

・ヘンプ製品は、使っていくうちに馴染んで柔らかくなってくる繊維です。これはヘンプ独特の持ち味、風合いの良さですね。

・繊維の強度があり耐久性に優れているので、帽子やバッグの素材として適しています。ヘンプ製バックはしっかりとした素材で作られているので、丈夫さはイチ押しです。

・抗菌性、消臭性があるので、汗や水分を蒸発させる効果を持っています。

・夏場の汗ばむ季節、手で扱う財布は、ヘンプ素材であると、さらっとした手触りが心地よいです。
・紫外線防止になる繊維です。ヘンプ製の帽子は夏の陽射しに最適です。

・ヘンプ繊維には細かい穴があいているので、通気性が良く涼しい素材です。
・肌ざわりが良いので、ヘンプ製ニット帽や、首周りにやさしいストールなど、肌に直接ふれるアイテムにも、適している素材です。

・程よい保温性を活かした製品もあります。
・ネパールからやって来たヘンプ糸は、質感や糸の太さなど、手作り感があふれています、
　
・アクセサリーや小物を創作する場合、組み合わせる素材は、例えば光る物、艶っぽい物、革素材、などもいいですね。

・柔らかい繊維であるヘンプは、肌に触れるアクセサリーの創作に、適した素材です。

・ワイルドな質感とザックリとしたデザインが活きる、ヘンプ糸は、小物類の創作に相性の良い繊維素材です。

肌ざわりがソフトなヘンプ

ヘンプの肌触りは、チクチクすからねえ、ということも耳にしますが、これって勘違いで、チクチクするのは、
ヘンプに一見似ている、ジュートという繊維です。

ヘンプは大麻、ジュートは黄麻と言って、違う植物から作られた繊維です。

例えばアクセサーのひもの部分に使われている繊維は、肌ざわりの良いヘンプが適しています。

ヘンプは細かい繊維でできているため、肌触りの良さが、おススメの繊維です。

手芸好きにおすすめのカラーヘンプボール

繊維にカラフルな色付けした、ヘンプボールです。
ネパールの山奥に自生しているヘンプを、収穫して糸にするまで、人間の手作業で創り上げた糸です。

糸の質感はネパールらしい、ごそっとした素朴さが特徴です。
独創性あるアクセサリーや小物創りに活かしやすい素材です。

ヘンプ製品の洗い方のポイント

手洗いがおススメ

・洗濯機は加減が難しいので手洗いがオススメです。

・洗う前に、ヘンプの特徴である、水によって縮むということに注意して下さい。

・頻繁に洗うことは避けて、汚れた箇所は部分洗いしましょう。

・摩擦による繊維の消耗をさけるため、軽く洗ってみましょう。

・洗濯時でゴシゴシ洗うとヘンプ繊維を毛羽立たせてしまうので、手洗いで軽く押し洗いして下さい。

・使用する洗剤は中性洗剤がおすすめです。常温の水に洗剤を溶かし、繰り返しすすぎ洗いをしながら、丁寧に洗って下さい。

・脱水は、洗濯機を使わず、押しながら水分を切って下さい。

・乾いた厚手のタオルに、洗ったものを包み込んで、軽く叩いたり搾ったりすると、うまく水分を切ることができます。

・干す場所は、日の当たらない陰干しにしましょう。

・色付きのものは、変色や黄ばみが起こりやすいのでウラ返しにしてから干して下さい。

・シワが残った場合は軽く水で霧吹きし、アイロンをかけて下さい。

・ヘンプ製品にコットンやゲリなど、他の素材が一緒になっているものや、染色されたものは、特に丁寧に取り扱って下さい。
ヘンプ製品に限らず、アジアからやって来た製品は、取り扱いがめんどうだからちょっと...と
敬遠されがちだったりしますが、お気に入りの物だったら、やさしく丁寧に、大切に長持ちさせたいですね。

日本で手に入る万能な洗剤や、便利な洗濯機は、とっても頼りになるものなんですが、手洗い文化も残るアジア生まれの製品は、少し時間をかけて面倒見てあげて下さいね。


ネパールの大地で、丈夫で自由に育ったヘンプを使って、いろんなハンドメイドアイテムが生まれています。
ヘンプの特徴を生かして、自然にやさしいモノ創りしてもいいですね。